トイザらスでクリスマスツリーを買ってみましたよ
保育園の先生がとても大切な事を思い出させてくれました
うちは共働きなので娘を毎日保育園にあずけている。
仕事が忙しいときなどは朝イチの7時から一番遅い19時半までフルに面倒見てもらっている。
そういう時は大抵、帰って夜ご飯を食べさせていると、自分の椅子に座って食べてる時間はほんのわずかで、すぐ私の膝の上で食べたいとグズりだす。仕方なく私の膝の上で食べさせていると次は妻の膝の上に移動して食べる。なるべく自分の椅子に座らせて食べさせたいのだが、ワガママで困ってしまう。
中国では領収書のスクラッチを削るとお金が当たります
中国で食べた麺が全部メチャメチャ美味しくてやみつきになった件
ルイージの憂鬱
今回も参加させていただきます。
【第2回】短編小説の集いのお知らせと募集要項 - 短編小説の集い「のべらっくす」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
無敵だ。今のおれに怖いものなど無い。
おれに触れるものは皆勝手にくたばっちまう。
こんな便利なアイテムがあるとは知らなかったぜ。
よし、そうなったらちんたらやってないでとっととクリアしちまおう。
そう思ったのが運のつきだった。
早く走りすぎてジャンプした先にあった穴にうっかり落ちてしまったのである。
ゲームオーバー。ジ・エンドだ。
またはじめからやり直しか、落ちながらルイージはそう思った。
ところがどれだけ時間が経っても落ち続けるばかりで一向に終わりが訪れない。
おかしい。
いつもなら一瞬暗転した後、スタート地点に戻っているはずなのだが。
これはどういう事なのだろう。ルイージは考えた。
もしかすると、スターをゲットして無敵状態のまま穴に落ちたから死なないって事なのか?バカな、そんな事があるはずがない。
これは、ひょっとするとバグというやつか、くそっ、製作者め。
ルイージは悪態をついた。
とは言えさて、この状況はどうしたものか。ずっとこのまま落ち続けるっていうのか?いやでももし急に底が来たらどうする?その時の為に受け身をとれるようにしておかなければ全身を叩きつけられてしまう。ルイージは身体をまるめて身構えた。
その状態のまま何秒経ったか、まだ身体は浮遊した状態だ。
どうやら底まではまだまだあるようだ。
だがそう思って油断した瞬間急に衝撃がくるかもしれない。自分の頭が潰れる音を想像すると、ゾッとする。その恐怖がまたルイージを身構えさせた。
そもそもこの穴には底というものがあるのか?落ち始めてから何分経っただろう、終わりが見えない。
つねに身体が緊張状態にあるせいか、だんだん疲れがやってきた。
ルイージは後悔し始めていた。
スターを取っていい気になって油断していたからこんな事になったんだ。あの時もっと慎重に行動していれば。
すぐ調子に乗る性格が災いして、いままでだっていろいろ失敗してきたっていうのにまた同じような事を繰り返してしまった。
ああ、おれも兄貴みたいに常に落ち着いてどっしり構えていればなあ。
兄であるマリオは昔からルイージの理想だった。頭が良くて、ケンカが強くて、優しくて、頼り甲斐があって、女にモテる。絵に描いたような皆のリーダー的存在だ。
両親にとっても兄は自慢の息子で、いつも期待を寄せていた。それに引き替えひ弱で出来損ないの弟であるおれに対して彼らはどこか諦めたような雰囲気を漂わせていた。
どうせ攫われたピーチの事も兄貴が助け出し、最終的に二人は結ばれるのだろう。そうに決まっている。
そうして二人は国民たちに祝福されていつまでも幸せに暮らしましたとさ、チャンチャン。
そんな結末を想像してルイージはため息をついた。
おれがもっと強ければピーチはおれのものになったかもしれないのに。
だがこうして終わりの見えない穴に落ち続けている以上、そんな未来は訪れない。
そう思うと悔しくて涙が出てきた。落ちるはずの涙は虚しくも上に登っていってすぐに見えなくなった。
おや、待てよ。真っ暗い穴の中にいるはずなのに涙が見えるのはなぜだ?
冷静になってよくよく自分の身体を見ると、スターを取って光輝いている時のままだという事に気が付いた。
って事は底に叩きつけられたとしても死なないって事か!
ルイージはほっとして、すぐに身体の緊張状態を解いた。そして自分の身体の輝きを利用して下を見てみるが、未だに底は見えない。
落ち続けてからもう30分は経っただろうか。これは、もしかすると永遠にこのままの状態が続くのかもしれない。
永遠に?
死なないとわかっただけ少し状況は良くなったが、深刻な事態である事には変わりないのか。
その事に気付くと、すぐにまた絶望的な気持ちになった。
ずっと頭が下になっている姿勢のままなので頭がズキズキしてきた。頭の痛みに合わせてじわじわと恐怖が襲ってくる。
死ねない身体のまま永遠に落ち続ける。
考えただけで気が狂いそうになり、ルイージは発狂した。
急激に心臓の鼓動が激しくなってゆく。そのうち、このまま破裂してしまうんじゃないかと思う程大きいものになり、呼吸も荒くなってきた。息が、息が苦しい。身体が酸素を求め、眼は充血して真っ赤になってきた。
気が付くとルイージは失禁していた。
その瞬間、何か人間としての尊厳を失ってしまったかのような虚無感に襲われ、身体の力がふっと抜け落ちた。意識も朦朧としてきて、ルイージは遂に気絶してしまった。
それからどれくらいの時間が経っただろうか、彼はふと意識を取り戻した。
嫌な夢を見ていただけか、そう思ったのも束の間、闇の中で光輝く自身の身体と浮遊感を感じた瞬間、彼の精神は崩壊した。
壊シテヤル。
他の奴らなど知った事か。俺が幸せになれない人生にもはや意味など無い。
このまま死ぬ事すら出来ないのなら。
このままピーチがマリオのものになるのなら。
こんな世界など俺がこの手で滅茶苦茶にしてやる。
絶望的で救いの無い状況に陥る事によって普段抑え付けていた嫉妬や憎悪などのドロドロした粘着質の感情がマグマのように大量に溢れ出し、彼の心はあっという間に、闇に侵食された。
麻婆豆腐とパンダで有名な四川省へ来ましたよ
そう、ここは麻婆豆腐とパンダで有名な地です。
以前来た時に動物園で観た事があるけど、本場のパンダは何だかうす汚いです。
麻婆豆腐は唐辛子よりも山椒がピリリと効いていて、日本のものとは違った味わい。あまり旨味がない気がします。
成都という都市には青空というものが殆ど無く、見えたとしても一年にワンシーズンだけ。
故に空の色は基本、グレー。
道路は排気ガスが充満して常に靄がかっていて、マスク無しで歩いているとノドが痛くなります。
これがウワサのPM2.5ってやつです。
これ、短時間いるだけでも呼吸器系にはかなり悪影響だろうな、って思っていたら足裏マッサージに行った時に押されて痛かった部位が肺と気管支でした。
仕事に疲れホテルの部屋で寝ていると深夜でも構わず鳴らしまくるクラクションの音がうるさくて目覚めることもしばしば。
旧正月の時期と重なったりすると最悪。
祝いの爆竹や打ち上げ花火の騒音もあり、熟睡出来る日は、ほぼゼロになります。
こちらでの仕事後の楽しみというとインターネットくらい。なのにアクセス規制が厳しく、twitterもYouTubeもFacebookも見れません。幸いはてなブログは見れてますが、wifi電波が弱いのでものすごく読み込みが遅くてイライラします。
仕方なくLANケーブルを繋いでPCでYahooニュースを見れば中国の食に関する酷い記事がずらり。
市場に出回っている米の10%は基準値を超えるカドミウム(長年摂取しているとイタイイタイ病を引き起こす成分)が含有されているだとか、レストランなどでする10回に1回の食事には確率的に残飯や下水溝などから抽出された再生油(毒性はヒ素の100倍にも及ぶ発がん性物質のアフラトキシンという成分が含まれている)が使用されているだとか、そんなものばかり。
それって2週間もいればほぼ確実に摂取してますよね?
かといって食事をしないと生きて行けないわけだから食べるしかない。
こういうのを見てしまった時はいちいち過敏に反応せず、諦めと忘却に身を任せます。
店を選べば普通に美味しいものは食べられるんだけど、やっぱり油と塩分たっぷりの中華ばかり続くと胃が疲れてきて、日本の美味しい米と味噌汁、それにサラダや刺身など生ものが恋しくなります。
交通事情もそれは酷いものです。
車線や信号などはあっても無いようなもので、信号無視は当たり前。2車線道路なのに無理矢理4台並んで走ってる事もあります。
普通に対向車線にはみ出て前の車を追い越して、向かって来る車をギリギリでかわして元の車線に戻るなんて事もしばしば。肝を冷やした回数は数えきれない程。
各々が身勝手な運転をするので事故や渋滞が日常の光景となってしまっています。
ただでさえ環境の悪い場所にいて精神的に無理をしているのにこうして追い打ちをかけるような現実が次々と襲ってきます。
メンタルの弱かった昔の自分だったら耐えられていないだろうな、なんて想像してしまいます。
こういう環境で過ごすには図太さと順応性が必要なんですね。
現在、もの凄い勢いで成長を遂げている中国ですが、それに伴い、人間としてのモラルが追いついているのか、と問われると素直に肯定出来ないのが現状です。
それでも中にはもちろん、良い人間も沢山います。
日本人が珍しいのか、フレンドリーに話しかけてきて、お互いの国の言語を教え合ったりしたヤツもいたし、休憩室にうっかり置いてきてしまった僕のi phoneを追いかけて届けてくれた若者もいました。
彼のネームプレートを見たら、「羊」という名字でした。
普通ならそのまま放置するか盗んでしまう輩が多い中で、羊くんはとても良いヤツでした。あの時はありがとう、羊くん!
いつもコーディネートしてくれる商社の人間(今回はシェーさんというエヴァみたいな体型のデカイ人と、王ちゃんというドラえもんみたいに丸い人)は日本が大好きだし、出張で中国に来る度、僕たちにもとても良くしてくれます。
こういう人達がいるから、行く度にうんざりしつつもあーまた行きたいな、なんて思ってしまいます。
数ある色んなハプニングもプラスに考えて楽しむ事が大切。
今までの経験の中でそう教わった気がします。
以上、四川省からいわしがお届けしました。