いわしと寸?オます

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仏眼相を持つ私の摩訶不思議な体験 【其の弍】

仏眼相を持つ私の摩訶不思議な体験 【其の一】 - いわしと寸?オます

の続き


前回の体験から2ヶ月も経たない内に、また私は不思議な体験をした。

 

 

当時私は実家暮らしで、今は亡き祖母もまだ生きていた頃だ。

 

 

その日遅く帰ってきた私はベッドに入り、眠ろうとして横になっていたのだが、その夜もまたうまく眠れずにいた。

 

しばらくゴロゴロ横になったりうつ伏せになったり体制を変えて眠りにつこうとしていたのだがなかなか寝付けず、何度目かの寝返りで仰向けになった時だった。

 

突然私をのぞき込む影が見えたのだ。

見えたと言っても眼を閉じていたので性格には気配を感じたのだ。

誰かがそこにいるのは間違いない。

 

祖母は私の事が大好きで、とても可愛がってくれていたのでてっきり祖母が遅く帰ってきた私の様子をいつものように心配して見にきたのだと思っていた。

 

だが眼を開けて相手するのも億劫だったので、無視して眠っているフリをした。

 

いつもなら様子をみてすぐに立ち去るのに、その日はずっとのぞき込んだまま全然動かない。

不思議に思った私は恐る恐る眼を開けてみた。

 

 

 

ところがそこにはいるはずの祖母がいない。

 

 

 

確かに気配を感じたんだけどおかしいな、と思った次の瞬間ブワーッと私の胸元をえぐるような突風が吹いたのだ。

それはまるで大きな虎に内臓ごとえぐられるようなそんな感覚だった。

窓も扉も締め切っているのに、だ。

 

怖くなった私は布団にくるまって震えながら眠りが訪れるのをひたすら待ち、また気づいたら朝になっていた。

 

気になって祖母にゆうべ私の部屋に来たか、と聞いたが来ていないと言う。

 

一体あれは何だったのだろう。

 
 
 
 
 
 
 
最後に、これは私が高校生の頃に母が体験した話だ。
 
 
 
いつものように学校から帰宅すると、母は不思議な顔で
 
「あんた、今はじめて帰ってきたのよね?」
 
と聞くのでそうだ、と答えると。
さっきも私の声を聞いたと言う。
 
母によると2時間程前、台所でご飯の支度をしていると、
「ただいまー」
と言う私の声がしたので、母も
「お帰り」と返事をしたらしい。
料理している最中だったので私の姿は見なかったらしいのだが、そのままいつものように2階にある私の部屋に上る気配と足音もしたらしいのだ。
 
生き霊、というやつか?
 
何か強い思いがあると人は生き霊となって違う場所に現れると言う。
 
いつの間にか私の中にある思いが、母のもとへ生き霊を飛ばしてしまったのだろうか。
 
だがその時間私は友達の家でポテチ食いながらジャンプ読んでヘラヘラ笑っていたので、そんな能天気なやつに強い思い入れがあるはずもなく、不思議な事も起こるもんだなーなんて思ったのを憶えている。
 
 
 
この三つの話が霊体験というやつなのだろうか?
という事は私には霊能力が備わっているはずなのだがこれ以来霊体験的なものは皆無である。
 
 
早くも能力が枯渇してしまったのだろうか?
 
切ない。
 
 
 
 
 
【其の参】へ続く